ラディッシュの育て方・栽培|植物図鑑
- 植物名
- ラディッシュ
- 学名
Raphanus sativus var. radicula
- 英名
- Radish
- 和名
- ハツカダイコン
- 別名・流通名
- 二十日大根
- 科名
- アブラナ科
- 属名
- ダイコン属
- 原産地
- ヨーロッパ
ラディッシュの特徴
ラディッシュの草丈は30cm弱で、2~4cm弱の球または楕円の根が肥大します。主に丸い形をしていることから、一見するとカブの仲間のように見えますが、ダイコンの仲間です。ラディッシュの葉を観察すると、カブの形とは違い、ダイコンの葉と同じ形をしています。
一般的なラディッシュの色は赤ですが、それ以外にも白、紅白、黄色や紫色、黒色の品種もあります。
ラディッシュは、種をまいてから20日くらいで収穫できることから、日本では「二十日大根(はつかだいこん)」と呼ばれていますが、品種にもよりますが、実際には収穫までに春夏で1か月ほど、秋冬で1~2か月ほどかかることが多いようです。
ラディッシュは小さな球体のため、プランターで育てる場合も深さをあまり必要としないことから省スペースで栽培することができます。他の野菜と比べて短期間で収穫できるのが利点です。
ラディッシュの詳細情報
園芸分類 | 野菜 |
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草丈・樹高 | 20~30cm |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | やや弱い |
耐陰性 | やや弱い |
花色 | 白、薄桃色、赤、紫、黄、黒 |
収穫したラディッシュの使い方
収穫したラディッシュは、そのままでもスライスして使っても料理の彩となります。たくさん収穫できた際はピクルスにするのもおすすめです。
ラディッシュをピクルスにすると、ラディッシュの色がお酢に反応し、ピクルス液が赤~ピンク色になります。
ラディッシュの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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種まき | ||||||||||||
収穫 |
ラディッシュの栽培環境
日当たり・置き場所
ラディッシュは、日当たりと風通しの良い環境を好みます。
温度
ラディッシュの生育適温は17~20℃ですが、真夏・真冬を除いて1年中栽培が可能な野菜です。
用土
プランター栽培のラディッシュは、野菜用の培養土で育てましょう。
畑栽培のラディッシュは、堆肥や元肥を入れる2週間前位には苦土石灰を入れ耕しましょう。その後堆肥と元肥を入れて土をなじませてから植え付けに入りましょう。
ラディッシュの育て方のポイント
水やり
種をまいてから芽が出るまで、乾燥させないように管理しましょう。発芽には水分が必要です。
ラディッシュは天気や温度にもよりますが、発芽までに1週間ほどかかります。発芽までに土が乾燥しないように気を付けましょう。
プランターでラディッシュを栽培している場合は、水やりを数日間怠ってしまうと、水分が完全になくなりカラカラ状態になりとう立ち*してしまいます。(*花の付いた茎が伸びた状態になること)
肥料
収穫日数が少なく済むので元肥のみで生育します。あまり肥料を与えすぎると、アブラムシが寄ってきやすくなるので、施す量には注意しましょう。
病害虫
アブラムシ、ネキリムシ、アオムシ、ヨトウムシなどが寄ってきます。種まきの直後から寒冷紗などをかけて害虫を防ぎましょう。
アブラムシは3月から5月に多く発生する害虫です。新芽や茎、若い葉や葉の裏にくっついて吸汁して株を弱らせます。春から秋に発生するので見つけ次第、駆除しましょう。
ヨトウムシはヨトウガの幼虫で、年に2回ほど発生します。ハスモンヨトウ、シトシタヨトウなどの種類も含めヨトウムシと呼ばれてます。昼間は土の中に隠れていて、夜になると一斉に出てきて活動します。幼虫は葉や茎部分を集団で食害するため、葉が気づいたら丸坊主になっていることがあります。一度に大量に産卵します。葉裏に大量に卵を産み付けるので、これが孵化しないうちに葉ごと処分をしましょう。こまめに葉裏もチェックするようにしましょう。孵化していた場合群生するため比較的見つけやすいです。見つけたら捕殺しましょう。
ラディッシュの詳しい育て方
選び方
ラディッシュの色は、赤を始め、紫、白、紅白などの種類があります。好みの色の品種を選びましょう。
種まき
ラディッシュの種は、1粒ずつつまみやすい種なので、すじまきがおすすめです。畝やプランターに1cm間隔でまきます。
作物が密植状態だと、害虫の住みかになりやすく、蒸れることで病気にもかかりやすくなります。作物が元気に育つためには、日当たり・水分・風通しがとても重要です。充分な日当たりと風通しを良くするためにも、適度な間引きをしましょう。
少量の収穫でよい方は、一袋の種をいっぺんにまかず、何回かに分けて種まきをし、収穫が終わったら再度まく…を繰り返すとよいでしょう。
間引き
ラディッシュは土の中で大きくなります。そのため、赤い実の部分が混みあってしまっては大きくなれません。混み入ったところや生長が遅く弱々しいラディッシュは、地際から切り取り間引きします。
間引きすることにより土の表面が乱れて、根がむき出しにならないように土寄せをし、水を与えます。
間引きした葉もサラダでおいしく食べることができます。
収穫
1か月くらいで丸く膨らみ赤い色が確認できるようになります。直径が2~4cm弱になったら、引き抜いて収穫します。
ラディッシュが発芽しない場合の原因
全く発芽しない場合
発芽の温度が足りない
もう数日暖かい日になるのを待ちましょう。
水分がたりない
発芽するまでのラディッシュの種は、充分な水分がなければ発芽しません。軒下であまり雨が当たらない場所にあるプランターは、しっかり水を与えてください。
種がまばらに発芽している場合
勢いの強い水やりの際、種が流出した
水やりは種が流出しないように気を付けてジョウロ、または霧吹きで優しく水分を与えてください。
虫が土の中にいる
新芽を食べられてしまったかもしれません。種をまいた周りの土を割りばしを使って1cm程ほじって虫がいないか確認してください。
ラディッシュが発芽しない時の対策|追いまき
発芽していない部分に再度ラディッシュの種をまき、発芽を待ちましょう。
ラディッシュの収穫後
種をまくと1か月後にまた収穫することができるので、どんどんまいていきましょう。ラディッシュは5月の下旬まで何度も種をまくことができます。スペースに余裕があれば、毎週少しずつ種まきをすると、シーズン中、何度も収穫できます。